和名・科名
咲き始め
5月~
場 所
薬草コーナー
草丈・樹高
30cm以上1m未満
花の色
紫~桃色
特 徴
北海道および近畿地方以北の日本海側に分布する。深山の林縁の草地に生育する高さは50~150cm程の多年草。茎は四角で、稜には下向きの細毛がある。葉は対生し、三角状広卵形で、先端は鋭くとがり、基部は広いくさび形。葉は薄く、縁には鋸歯があり、表面に毛がまばらに生え、裏面の葉脈上に短い圧毛と腺点がある。茎の上部の葉腋から集散花序を出し、それが集まって大型の円錐花序になり、多数の花をつける。花冠は暗紫色の唇形。萼は5裂して細毛がある。果実は倒卵形になる分果(複数の心皮からできていて、成熟すると心皮の数だけの分果が中軸から離れて裂開する。セリ科、フウロソウ科、シソ科、アオイ科などの植物に多くみられる。)で、分果の先に短い白毛がある。
日本名(名の由来)
「黒花引起し(クロバナヒキオコシ)」 「黒花」は花が黒く見えることから。「引起し」は、若き日の弘法大師が倒れていた旅人に、ヒキオコシの葉の絞り汁を飲ませたら元気を取り戻し、起き上がって旅を続けたという故事に由来する。
薬 効
薬用 [民間薬]ヒキオコシと同じように、全草を乾燥したものを煎じるなどして、消化不良、食欲不振、腹痛、健胃薬として用いる。